背景
下水道においては、施設の耐震対策や耐津波対策を進めてきていますが、令和元年度末で全国の重要な管きょの耐震化率は約52%、処理場の耐震化率は約37%と依然低い状況です。また、気候変動等の影響により、想定を超える浸水被害が多発しているとともに、下水道施設そのものが被災し、市民生活に多大な影響を及ぼす事象も相次いで発生しています。
一方、大きな災害が発生した際には、早期に機能を回復させることが重要なことから、近年下水道BCP(業務継続計画)が全国で策定されつつありますが、計画を策定するだけでなく、訓練の実施等による継続的な課題の抽出や見直しも重要です。
こうしたなか、大規模地震や激甚化する台風、大雨による浸水被害への対策を実施するため、平成30年12月に「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」が、令和2 年12 月には、流域治水対策の推進等を柱とする「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」が閣議決定しました。
下水道機構では、国土強靭化に推進に貢献するため、大規模地震への対応や気候変動の影響等を踏まえ、ハード・ソフト対策の両面による調査研究に取り組んでいます。
分野
● 地震・津波対策技術
● 浸水対策技術
● 総合的な災害対策技術