信州大学工学部 水環境・土木工学科
准教授 松本 明人(まつもと あきと)様
- 第1回:自己紹介
- 信州大学工学部水環境・土木工学科 松本明人と申します。
博士課程修了後、三年ほど水処理メーカーに勤務し、1993年より信州大学に奉職しております。
研究の中心はメタン発酵です。
実験に使用する汚泥を頂きに千曲川流域下水道の終末処理場であるクリーンピア千曲にお伺いしたのが、長野県とのお付き合いの始まりです。
令和元年東日本台風による被災直後、土木学会水工学委員会調査チームとして実施した聞き取り調査にもご協力いただきました(水工学委員会 令和元年台風19号豪雨災害調査団報告書 中部・北陸地区報告書)。 - 第2回:長野県の環境
- 長野県は信濃川など多くの水系の最上流を有し、水環境保全のための汚水処理人口普及率は98.2%(令和3年度末、全国6位)に達しています。
恵まれた水環境を実感してもらうべく、学生実験では水環境健全性指標を導入し、水質とあわせ、生物のすみかや河川敷の利用状況なども調査・評価してもらいます。
山岳県でもある長野県には絶景ポイントが多数あります。
そのひとつが長峰山から望む安曇野と北アルプスの風景で、川端康成、東山魁夷、井上靖が一堂に会し、絶賛した地として有名です(松本市内から車で約40分、細い道もあり)。
機会があれば是非。 - 第3回:流域下水道技術アドバイザー
- 平成31年度から長野県流域下水道技術アドバイザーを務めさせていただいております。
私のほか、日本下水道事業団の方、長野県OBで日本技術士会の方、日本下水道新技術機構の方がメンバーなので、私の場合、技術アドバイザー会議では、下水道事業の抱える問題や新しい取り組みについて、勉強させてもらうことばかりです。
そして、そこで学んだことを後日、差し障りのない範囲で、上下水道工学の講義に活かしております。
いま現場で起きている話は学生の関心も高いので、将来、下水道の分野に進むきっかけになればと考えているのですが。 - 第4回:信州大学と水環境・土木工学科
- 信州大学は8学部からなる総合大学であり、地元長野県だけではなく関東甲越、東海を始め、全国から学生が集まります。
学部や出身県の多様性は人材育成に重要と考えています。
そのような信州大学ではCOIプロジェクトとしてアクア・イノベーション拠点が選出され、ナノカーボン技術を用いた頑強性のある水分離膜の開発を2013年10月から2022年3月まで実施しました。
そして人材育成の面で、従来の土木工学科に膜や炭素材料を専門とする教員が加わり、水環境・土木工学科が2016年4月に誕生しました。
どうぞお見知りおきください。