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筑後川昇開橋(福岡県)
大鳴門橋(兵庫県)
 

東洋大学大学院 経済学研究科 公民連携専攻 教授 難波 悠 様

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課題を解決し社会貢献に繋げる為には、研究開発や技術審査の成果等を下水道関係者をはじめ社会へ普及していくことが重要です。

東洋大学大学院 経済学研究科 公民連携専攻
 教授 難波 悠(なんば ゆう)

第1回:自己紹介
 東洋大学大学院経済学研究科公民連携専攻の難波悠です。
 公民連携(Public Private Partnership、PPP)を専門とする社会人向け大学院で、自治体、民間企業、海外からくる院生と学びあっています。学外では、自治体の方々に対して、公共施設マネジメントや施設の整備・維持管理、まちづくりなどの計画づくりや実施のお手伝いをしています。
 PPPと言うとなじみが薄いかもしれませんが、コンビニでの証明書の発行や市役所の窓口、インフラの管理、刑務所の運営など、さまざまな分野で使われており、実はとても身近なもので、手法にこだわらず実践のあり方を日々考えています。
第2回:ウォーターPPP
 下水道は、実は私にとってはこれまであまり縁のない分野でしたが、2023年以降、さまざまにお声がけいただくようになりました。
 国が打ち出した「ウォーターPPP」が理由です。これまでのPPPの導入が進まない状況にしびれを切らしたのか、突然、非常に野心的な目標が設定されたことに驚きました。
 しかし、その後に急ピッチで進む国のガイドライン策定や自治体での検討を見ると、新しいコンセプトや数値目標を掲げることのチカラを感じます(交付金による動機付けが大きいでしょうが)。
 ウォーターPPPは、従来とは違う新しいPPPを生み出す可能性があると感じています。
第3回:得意分野を持ち寄るPPP
 上下水道分野のPPPに期待を寄せる理由の一つは、地元企業の参画が欠かせない事業だからです。
 ウォーターPPPの展開には地元企業への普及が不可欠ですが、すぐにPPPに参入するのは容易ではないでしょう。地元企業が高齢化する中での長期契約や性能発注など課題も山積です。
 だからこそ、地域の実情に合わせて新しいPPPの工夫が生まれると思っています。
 大手企業がPPPの統括やDX化、計画策定のノウハウを提供しつつ、地元企業は地の利と技術を生かして安心して参加でき、それぞれが適正な利益を上げる・・・
 官民で新しい地域のインフラ産業を興せる可能性があります。
第4回:省インフラ
 ウォーターPPPによってPPPの新しい形が生まれると期待する一方で、インフラのあり方自体を見直す必要がある地域もあると考えています。
 本学のPPP研究センターでは、省エネをもじった「省インフラ」というコンセプトで産官学の研究を進めています。浄化槽は分散処理という省インフラの一つです。
 また、以前、国内の中小企業が途上国へ進出し、町中の生協に設置した小規模な膜処理装置で老朽化した水道管を流れてくる水から飲料水を作る事業を展開している所を視察しました。
 省インフラを新しいインフラの形としてポジティブに展開できればと考えています。
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