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筑後川昇開橋(福岡県)
大鳴門橋(兵庫県)
 

徳山工業高等専門学校 土木建築学科 教授 西川 嘉雄 様

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課題を解決し社会貢献に繋げる為には、研究開発や技術審査の成果等を下水道関係者をはじめ社会へ普及していくことが重要です。

徳山工業高等専門学校 土木建築学科
 教授 西川 嘉雄(にしかわ よしお)

第1回:自己紹介
 徳山高専の西川です。
 昨年まで長野高専工学科都市デザイン系の所属でしたが、高専機構「同居支援プログラム」の人事交流でR6年度の1年間、母と暮らすため徳山高専でお世話になっています。
 名勝錦帯橋と米軍基地がある山口県岩国市出身です。
 研究テーマは建築音響・騒音振動と住宅の断熱・省エネルギーです。信州大学(長野)在学中に床衝撃音の研究を始めました。その後、鴻池組(大阪・つくば)で15年間建築音響(主に音声伝送)・遮音材料開発などの研究に取り組みました。
 長野高専・徳山高専で音振動の研究に加え住宅の断熱と省エネルギーの研究に取り組んでいます。
第2回:あれ聴こえにくい?吸音の大切さ
 先日、グループディスカッションの講義で学生の声がよく聴き取れませんでした。
 実験実習系の教室だったので天井が吸音されていません。会話が快適に成立するためには吸音
が不足しています。
 一般的な空間では室内音響設計の検討をする認識が薄く、吸音不足の建築空間が多いのが現状です。建築学会の吸音設計AIJES(建築学会環境規準)の委員として吸音の規準作成に取り組んでいます。残響時間による残響設計・吸音面積による吸音設計・室用途から仕様を決める仕様規定の検討をしています。私は実測データからの検証や建築設計者に使ってもらえる仕様規定について検討しています。
 10年後に私が退職するころには吸音不足の建築空間がなくなっていることを期待しています。
第3回:学科企画という謎の講義で業界研究
 学生の進路検討で業界研究はとても大切です。
 長野高専で学科長をしているときに、全学年を対象に実務の方に土木建築の仕事の醍醐味をお話ししてもらうことにしました。
 放課後では学生は集まりません。時間割の空き時間に『学科企画』という謎の講義を立ち上げました。学生には、【『学科企画』は、魅力ある土木・環境・建築系技術者を養成するための学科独自の講義である。「地域・企業・役所など」と連携し実務に役立つ能力を身につける内容にしている。】と説明し全員参加としました。
 実務の方と学生が接するのはお互いの刺激になります。自画自賛ですがいい取り組みだと思っています。
第4回:令和元年東日本台風とゼロカーボンへの小さな取り組み
 令和元年東日本台風では長野高専から3kmの地点で千曲川が破堤しました。見慣れた場所が水につかり、信じられない光景が広がりました。
 『学科企画』の講師は復興で多忙で講義に参加できないため、被災住宅の泥かきと破堤点からの泥の量の調査を行いました。
 そのような経験や最近の異常気象などからゼロカーボンに向けてギアを上げる時期に来ていると感じています。
 私の小さな取り組みは、太陽光発電・プラグインハイブリット車・給湯機を使って買電を少なくすることです。データロガーによる発電量と消費量計測で設定条件の検討をして買電量を約3割減らしました。夏の晴れの日は発電量が多くエアコンを使っても罪悪感は軽減します。
 皆さんも、子供や孫の世代の負担を減らすため小さな取り組みをされてはいかがでしょうか?
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