日本大学生産工学部 土木工学科
特任教授 森田 弘昭(もりた ひろあき)様
- 第1回:私は
- 日本大学生産工学部土木工学科の森田です。
循環型社会の実現や土木技術の国際展開を研究テーマにしています。
土木=ほぼ公共事業なので土木技術の研究材料や活用場所は自治体の場合が多いです。
近隣の自治体から提供して貰った下水汚泥でコンポストを製作し、研究と実益を兼ねて極激辛唐辛子を生産しています。
お客様にバイオマスの有効利用研究のうんちくを説明しPRを兼ねて唐辛子をプレゼントしています。
カプサイシンが研究の意義をお客様の脳に刻み込むことを期待しています。 - 第2回:コロナ禍と講義
- 今更ですが私は講義が余り好きではありません。
基本的に学生は仲の良い者同士で教室の後ろの方から座ります。
その結果、喋る、退室する、寝るの3RU現象が起きやすいです。
しかし、コロナ禍のオンライン講義では、100人の学生がいても画面上に大人しく順番に並んでいます。
とても話し易いです。
さらに、成績評価はレポートで行うのですが、コロナ禍前と同じ学生と思えないほど良いレポートになっています。
対面講義が全面復活した令和5年度に3RU現象が再発しないことを願うばかりです。 - 第3回:自治体の委員会
- 外部評価という観点から学識経験者として自治体の委員を依頼されることがありますが、先生からの観点からはこれは貴重な情報源になっています。
どの自治体も課題を解決するためにこれまでの取り組みや今後の展開方針を丁寧に説明してくれます。
この取り組みを講義に織り交ぜることによって新鮮な中身になります。
さらに、公務員志望の学生に委員会を傍聴させて頂いており学生にとって良いモチベーションアップになっています。
自治体の皆様、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。 - 第4回:継続は力
- 大学に転職して9年目ですが、最初の就職先は建設省土木研究所水質研究室で、霞ヶ浦の富栄養化を研究していました。
その後、硫化水素腐食やバイオマスの有効利用、ディスポーザーなどのテーマに取り組んできました。
これらの研究経験は大学での研究や講義、お客様からの相談対応にとても役に立っています。
例えば、硫化水素腐食は一般にイメージしにくい現象ですが、日本を含む世界各地で同じ現象に困っており、これまでの経験が彼らへのアドバイスの源となっています。
また40年前に取り組んだ霞ヶ浦の研究は、窒素・リンなどの栄養塩の排出削減から供給に舵を切った瀬戸内法の改正と合わせて市民公開講座の良いテーマになりました。
社会は様々な面で進歩していますが人間の行動はそんなに変わらず経験や継続が大切だなと実感しています。